木育コンシェルジュは広島県産材の薪を作っています

私たちの暮らしを支えてくれている森林は、たくさんの役割があります。

空気や水をきれいに保つ、生き物を守るなど、ヒトや動物には必要不可欠な存在です。

しかし、今では放置され、手入れが行き届いていない「放置林」があることを知っていますか?

昔は、かまどでご飯を炊いたり、お風呂のお湯を沸かしたりするために、木を伐り薪を作ることで生活するために必要なエネルギーとして活用していました。

現在は、ガスコンロやIHクッキングヒーターが一般的で、薪を使用する場面がほとんどありません。

木を使用したエネルギーが不要となり、森林に入る機会が減ったことで「放置林」が増えたのではないかと考えることもできます。

一般社団法人パパフレンド協会では、木育コンシェルジュ達が放置林に困っている広島県内の方から依頼を受けて薪作りをしています。

作った薪は、私たちが運営する屋外イベントでの活用やアウトドアを楽しみたい方へ販売をしています。

薪となっている木材の種類

杉(スギ)

広島県東広島市、呉市で間伐した杉を使用。

材として活用できない部分を薪として利活用しています。

杉は針葉樹のため、燃焼しやすい特徴を持っています。

1本の薪は約15分ほどで燃焼。

焚き火に活用する際は、火おこしの段階で使用することでスムーズに火をつけることができます。

桧(ヒノキ)

広島県東広島市で間伐した桧を使用。

林内密度が高く、樹木同士が成長の阻害をしてしまい形状不良となった桧を利活用しています。

桧は世界でもトップレベルの建築材と言われています。

理由は、生育に膨大な時間と手間のかかる手入れが必要なためです。

アロマに使用されるほどの豊かな香りと建築資材に使われるほどの耐久性に優れています。

桧は針葉樹のため、燃焼しやすい特徴を持っています。

1本の薪は約15分ほどで燃焼。

焚き火に活用する際は、火おこしの段階で使用することでスムーズに火をつけることができます。

桧で作られた薪はとても高価でホームセンターでも手に入りにくい木材です。

樫(カシ)・櫟(クヌギ)

広島県東広島市でバッファーゾーンを作るために伐倒。

長い年月をかけて広葉樹林として育った山は、イノシシやシカの住処となっていました。

しかし、近年では動物たちが住宅街に降りてきて畑や田んぼを荒らす被害が増加。

被害を減らし共存するため、ヒトと動物を住み分けるためのバッファーゾーンを作っています。

その際に伐倒した樫や櫟を薪として利活用。どんぐりの木です。

樫や櫟は広葉樹のため、ゆっくりと燃焼する特徴を持っています。

1本の薪は約30分ほどで燃焼。

焚き火に活用する際は、火おこしをして針葉樹などで高火力になった後に入れると火が長持ちします。

針葉樹の2倍ほどの時間をかけて燃焼するので、料理や湯沸かしに向いています。

間伐・除伐させていただいてる場所

広島県の東部に位置している、東広島市や呉市で間伐や除伐のお手伝いをしています。

高齢化が進む地域では、森林の管理が行き届かず困っている声を聞き駆け活動中。

木育コンシェルジュである、私たちができる範囲でお手伝いすることで、森が少しでも元気になり、そこに住むヒトも笑顔になればと思っています。

各地域には特色があり、生育する木の種類は似ていてもメインとなる木が違っています。

東広島市は広葉樹林が多く、樫や櫟、コナラなどが多く育っている場所で活動しています。

とても硬く、自動薪割り機を活用しても硬さが分かるほど。

焚き火で使用するときは火持ちが良いですが、薪になるまで2年以上も乾燥させる必要があることが難点です。

呉市は人工林が多く、杉や桧などが多く育っている場所で活動しています。

広葉樹もありますが、針葉樹林の間に小さく成長したものがほとんどです。

現在は2地域5現場の山林所有者の方からお声掛けいただき、ボランティアで活動しています。

大型樹木や電線・道路が隣接している場所など、特殊技能が必要な場合は地域にある森林組合へお問い合わせください。

これからも細く永く活動していきます。

一緒にボランティアとして活動してくれる方も募集していますので、お気軽にお問合せ下さい。